明治から昭和にかけて

蚕糸業で栄えた小諸の

歴史と文化を広め、

地域の賑わいづくりにつなげようと

活動を行っている

NPO法人

「糸のまち・こもろプロジェクト」。

プロジェクトによる

移動企画展シリーズ第10弾として、

氷風穴について学ぶイベント

「氷ものがたり」が、

先月16日(日)に

行われました。

 

このイベントは、

NPO法人

「糸のまち・こもろプロジェクト」が

明治から昭和にかけて、

蚕糸業で栄えた小諸の歴史を

知ってもらおうと主催したものです。

 

シリーズ第10弾の舞台は、

氷地区。

この日は、

プロジェクトの会員や

氷風穴の関係者、市民など、

およそ60人が

布引温泉こもろに集まりました。

 

プロジェクト調査によると、

蚕種委託貯蔵枚数で

日本トップの実績を誇る

小諸風穴群。

小諸蚕糸産業において

根幹産業となる

蚕種製造業・

蚕種委託貯蔵業に

大きく貢献した

と言われています。

 

会場には、

蚕種貯蔵業を始めてから

黄金期まで刻まれた記録の他、

小諸紬などが展示されました。

 

イベントのメインは、

全国の風穴を

探索・研究し続けている

清水長正さんによる

講演会です。

講演では、

小諸市街から氷地区、

そして御牧ケ原なども含めた

地形環境の成り立ちについて説明。

御牧ケ原の形成、

千曲川の侵食、

地すべり地形の

形成などを経た結果、

氷風穴がつくられたと

解説しました。

 

講演の後は、

去年冬にオープンした

氷風穴史料館の見学会が

行われました。

訪れた人たちは、

氷風穴の里保存会の

説明を聞きながら、

数々の貴重な資料に

興味津々の様子でした。

 

参加者

「水のことを

この頃すごく

気にしているんです。

それで、

水に関連する学習会を

この頃すごく小諸市で

開いてくれるので、

その参考に。

私は蛇堀川について

すごく考えることが

あるんですけれど、

「浅間山がいつできた」

とかっていうことは、

その後川が

できるじゃないですか。

そういうことを

この先生のお話でわかって、

とてもうれしかった。

氷の地区の人たちが

すごく風穴を大事にしている

ってことに関して

いいなって思ってね。

私の考えている蛇堀川も

市民の人とか

いろいろな人が

関心を持ってくれるといいな

ってそういうふうに思ってね。

また頑張って

やっていこうかなと思っています。」

 

清水寛美理事長

「10回を今回2024年にしましたのは、

今から150年前に

風穴の貯蔵が始まった年なんですね。

ですので、こういうふうに

お蚕の卵を預かったら送る

っていうお仕事を

させていた方たちなんですね。

ですので、

どうしても10回でやりたかった。

先生の「風穴がどうしてできたか」

「住んでる所がどんな所か」の

お話を聞けてとても良かったです。」

 

氷風穴の歴史を学ぶことで、

小諸蚕糸産業の

繁栄につながる根幹部分を

学ぶことができた

企画となったようです。